速読法・速読術の現在と過去

だいぶ以前から、速読法というのは、かなり以前から確立していた技術になります。
しかし、かなり以前から確立していた技術の割りには、習字などのような一定の認知度がある技術として確立はしていませんね。

まだまだ速読法というのは、日常に使用する特技のひとつ、あるいは特殊なスキルといった形でほとんどの方から認識されているのが普通ですね。

そんなまだまだ一般的には認知されていないと思われている速読法ですが、知名度的にはそれほど大きな違いはないものの、その技術の中身や形式といった部分では、今と昔ではかなり違うのです。
実はその時代時代に合った方法で、速読法は教えられていたようなのです。

ではまず、数十年前の速読を分析してみることにしましょう。
数十年前の速読の特徴といえば、とにかくスピード重視ということです。
 

 
とにかく、いかに本を早く読むかということのだけに焦点を置いていたといっても過言ではないでしょう。
まさに速読だったのです。
また、ある意味では、速読み大会で優勝する為だけに生まれた技術といった感じと思っていただければいいかと思います。

最初は本当に早く読むだけの速読法でしたが、欧米文化が取り入れられて以降、その方針に少し変化が現れました。

具体的にいうと、速読というのは、イメージを素早く焼き付けることであって、字を速く読むのではないという考え方に変化したのです。

字を理解するのではなく、写真を写すように、映像としてのイメージをできるだけ早く脳に焼き付けるというしくみで、理解を早めるという技術です。
この画期的な考え方の方向転換により、一気に速読法は進歩したのです。

そして、さらに現代は進歩することになります。
目的別の速読という方法の登場です。

ビジネス文章の速読、教科書の速読、小説の速読。
いずれもその目的は違います。
しかし、その目的の違いによって速読方法も変わったのでした。

一つ例をあげましょう。

例えば教科書の場合ですが、試験は文章を読むというよりは試験に出る部分を重点的に理解しかつ、速読して行くという感じになるのです。
あらゆるものが多様化した現代において、速読法というスキルはその存在意義がより明確になったといえるでしょう。