専門書や論文などの速読術・速読法
実は速読法というのは、やり方が読む本によって根本的に変わってきます。
なぜなのでしょうか?
それは、例えばストーリー性の高い推理小説などであれば、その内容を楽しむために読むわけですね。
また、しっかり最初から順を追って読まなければ、その面白さが少なくなってしまう危険性がとても高いからです。
推理小説を最後から読んで、「犯人がすぐにわかって時間の節約になった!」と喜ぶ人はあまりいないですよね。
速読法は、最初から最後まで順番の通りに読んでいくとは限らない技術です。
ですので、速読法の技術をしっかり学んでおかないと、本をただ単に速く読むだけのものに成り下がってしまいます。
速読法の哲学・考え方の根底にあるのは、そういう上っ面の事ではないはずです。
では、論文や専門書などを読むケースはどうでしょうか?
こういった書物の場合は、物語とは違って、すべての内容を必ずしも読んでしまう必要があるかというと、決してそうとも限りません。
なぜなら、このような専門的な本を読む場合のほとんどが、その目的とするところは「自分が現在行っている作業の補てん、もしくは追加」にあるからです。
今自分が行っているところで、部分的にわからないところがあるから、その本を読むことで不足している部分の知識を補う、または必要な文献を抜き出して論文を完成させる、などの作業を行うというのが、論文や専門書などを読む場合のもっとも大きい動機の一つでしょう。
そういう場合は、こういった理由から必ずしもすべてを読んでしまう必要はないのです。
論文や専門書を読む場合は、最初にやることは自分の目的をはっきりとさせるということになります。
次に、その目的や方法を達成できると思われる項目を探すのに、目次を隅々まで確認します。
要は、これらの書物を読む場合、目次をどれだけ正確にかつ速く把握するかというのが大きなポイントになるのです。
あなたがこのような本を読む場合は、目次の中から、あなたの目的に沿った項をまず見つけ、次にその部分だけをまず読むようにすることが大事なのです。